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昔から今に至るまで、高級腕時計の代名詞とも言えるロレックス。多種多様なモデルがありますが、知られずに生産終了しても、高い人気を誇っているものもあります。ターノグラフもそのようなモデルで、10年ほどしか販売していませんが、高い評価を集めています。今回の記事では、ターノグラフの特徴や保管する際の注意点をご紹介していきましょう。
長期間販売されることが多いロレックスの中で、約10年という販売期間は短い部類になります。2004年に発売されてから、2013年に販売終了しているので、市場に出回っている数も少なめ。しかし、一定の人気をキープしているのは、人気の理由があります。
ターノグラフの外見で大きな特徴となるのは、赤い秒針です。初代モデルは、赤い秒針ではありませんが、2004年に正式に登場したときには、赤い秒針を備えました。3時の位置にデイト表示されている、「TURN-O-GRAPH」やデイト表示の赤い文字と色合いがマッチしており、スポーティな雰囲気を漂わせています。
ベゼルには、フルーテッドベゼルが使われています。また、回転ベゼルが採用されており、時間を測ることも可能。さらにターノグラフのベゼルは、両方向に回転させられるのが特徴で、クリック音もありません。
この回転ベゼルが名前の由来となっており、「ターン 0」、これを英語表記のTURN 0を読んだときにターノになりました。ベゼルが0に戻せるのを意味しています。ロレックスの歴代モデルの中で、初めて回転ベゼルを採用したターノグラフは、以降の時計のデザインの基盤となるモデルとなります。
ターノグラフのブレスは、2種類があります。オイスターブレスはスポーティな印象を与えるスタイルです。さらにジュビリーブレスは、ドレッシーなスタイルのデザインです。それで、スポーティなスタイルなのか、ドレスのスタイルなのか選べるのもターノグラフの魅力。小さな違いに見えるかもしれませんが、着用するシーンに合わせられるのは同じモデルでも選択肢が広がります。
他のモデルでは、どちらかが標準デザインで、どちらかがマイナーなデザインになることがありますが、ターノグラフの場合にはどちらも対等なデザインです。好みのデザインを選びやすいモデルでしょう。
ターノグラフの特徴となる代表的な3つの特徴を紹介していきます。
ターノグラフは、文字盤のカラーバリエーションが豊富です。ブラック、ホワイト、ゴールド、シルバー、グレー、ブルーと6種類の色があります。好みや着用するシーンに合わせて選べます。
また、この6色のカラーバリエーションの中で、最も希少価値が高いのがブルーの文字盤と言われています。というのも、ブルーの文字盤は他の色の中でも特に生産期間が短いので、市場に流通している量が少ないためです。ターノグラフの特徴である赤の秒針と、ブルーの文字盤がマッチします。使用するシーンに合わせて、また好みのカラーを選びやすいのも特徴です。
1950年代に初代モデルが発売されていましたが、正式には2004年に発売がスタートしたターノグラフ。その後、2013年に販売が終了したことを考えると、ロレックスの中では非常に短い販売期間と言えるでしょう。
ロレックスの時計には、販売期間が終了してから、希少価値が高まるモデルがありますが、ターノグラフもその一例で、流通個数が少ないことから、市場に出回ると価格が高いことがあります。
初代のターノグラフであるRef.6202はロレックスとして、最初の回転ベゼルを採用したモデルです。今であれば、デイトジャストには回転ベゼルを採用したモデルもあるように、他のスポーツモデルでも採用されるようになりました。
また、ターノグラフは回転ベゼルがありながら、小ぶりの大きさであり、様々なパターンがあるのがターノグラフです。2年ほどしか販売されていなかった初代モデルですが、高級路線のパターンがあったりと、サブマリーナやサンダーバードなどに発展していったことが分かるモデル。当時としては画期的な回転ベゼルになっていました。
ターノグラフの歴史を見ていきましょう。
基本的には、2004年に発売されたモデルがターノグラフと呼ばれていますが、1950年代にターノグラフと呼ばれたモデルは存在しています。これが初代のターノグラフです。サブマリーナの初代モデルと同時期に発売されたモデルですが、こちらの初代モデルは約2年ほどしか販売されませんでした。
また、こちらのモデルはダイヤルバリエーションが、複数存在しており、ロレックス社がデザインの試行錯誤をしていたことが分かります。秒針の先ドットのデザインが採用されています。
他にも、ターノグラフという文字が、下に配置されているものもあります。これがスタンダードなデザインです。ミラーダイヤルでクロノメーター表記があるデザインもあります。赤い色や、シルバーなどの深度表記があったりとバリエーションが様々です。
高級スタイルのケースもあり、ベゼルがゴールドのモデルもあります。ダイヤルや針の種類が多く、デザインのバリエーション豊富。結局販売終了してしまいましたが、初代ターノグラフでも、多様なデザインからチョイスできるのです。
ムーブメントがCal.A260からCal.A296の変化に伴って、ターノグラフはデイトジャストへと変化しています。Ref.6309デイトジャストは、回転ベゼルが搭載されたことがきっかけとなり生まれました。このRef.6309がRef.6202の後継機となったので、ターノグラフは1世代のみで販売終了を迎えます。
その後、Ref.3909はRef.6609に変化。さらにRef.1625となりました。大きなデザインの変化はなかったのですが、針やインデックスがバドン針になります。この頃の個体は流通量が減少していることから、スチールケースでも高額な個体が多く存在しています。
またRef.1625には、ゴールド製の回転ベゼルが採用されているので、摩耗しやすいことがポイントです。修理用の部品が不足していることが懸念されており、程度の良い個体の場合には、価格が高騰することも考えられるモデルです。意匠の変化はそれほどないことから、基本的なデザインの変更をあまり加えないロレックスらしさが表れています。
2004年にデイトジャストが全面刷新したのと同時に、ターノグラフのロゴが復活したモデルが登場します。円錐状の回転ベゼルや赤い秒針など、初代ターノグラフの特徴と、赤い秒針という新しいデザインを備えて新しいターノグラフが復活します。
2004年に復活したターノグラフは、ステンレスとイエローゴールドのコンビ。さらにターノグラフのロゴとデイト表示がグリーンになった日本限定仕様も登場しています。
ターノグラフの中でも、少しレアな仕様のモデルをご紹介します。
ロレックスが発売している時計自体でも、日本限定モデルは少ないのですが、その中にターノグラフの日本限定モデルが存在します。日本限定になっているターノグラフは、白か黒の文字盤で、ロゴや秒針、カレンダー表示などがグリーンなのが通常モデルと異なります。
文字盤でグリーンが採用されているモデルは、非常に少ないので、時計好きにとってレアモデルになっています。300本と限定して生産されているので、市場に出回ったときには相場が高くなるモデルです。
ターノグラフでも、ブルーの文字盤のモデルは希少価値が高いことで知られています。希少価値が高い理由は、複数のカラーバリエーションが存在する中でも、ブルーの文字盤は生産量が少ないためです。市場に出回ることも少なく、取引されることもレアになります。
ブルーの文字盤のモデルである、116264にはホワイトゴールドが採用されているものもあり、質感の高さがあり、フォーマルなシーンにも似合うラグジュアリーな1本になっています。スポーツモデルでありながらも、スポーティ過ぎないデザインです。
ターノグラフなどを保存するときの注意点も見ていきましょう。ロレックスなどの高級時計は、機械式ですので、通常の電池式やソーラー式とは異なる注意点があります。
ロレックスのような高級時計を手にすると、あまりにもラグジュアリーな雰囲気を持っていることから、「使うのではなく保管しておこう」と感じる人も少なくありません。これは、使い過ぎてしまうと、ケースが汚れてしまったり、傷が付いてしまったりするのではと心配になる身体と思います。もちろんそれは、高級時計であるからこそ、感じる点でしょう。
しかし、ロレックスの時計の保管方法として、日常生活で使ってあげることはおすすめできる方法の一つです。耐久性、実用性の面で優れた時計として作られているので、基本的に毎日使うことを考えられています。さらに、過酷な環境でも確実に動作することを念頭に置いて設計されているのです。
そのため、長期間使わないで、保管されていたロレックスの場合には、毎日着用されていたロレックスよりも状態が悪くなることもあります。使用せずに保管した場合には、ワインディングマシーンにおいておく必要があるでしょう。
高級時計であるロレックスをきれいな状態を保ちながら保管するには、保管前のメンテナンスをおすすめします。保管前のちょっとした手間で、きれいな状態をキープでき、長い視点で見たときには価値を保つことにつながるでしょう。
腕から時計を外したときに、セーム革もしくはファイバークロスで磨きます。どうしても着用したときに汗などが付いてしまうので、しっかりと落とすようにしておきましょう。きれいな状態で保管できるようにひと手間かけることで、時計の本体やブレスレットの表面を守ることになります。
もし細かい場所に汚れがあれば、ブラシなどを使って汚れを落としましょう。このメンテナンスをしておくだけでも、ロレックスの状態は大きく変わります。
保管場所に注意することも大切です。どんな状況でも壊れないことをモットーに作られているロレックスの時計ですが、繊細な作りになっています。そんなロレックスの時計のムーブメントに影響を与えるのは、磁気です。磁気が強すぎると、時計の内部に大きな影響を与えるとされています。故障を避けるためにも、磁気がある場所に近づく・近い場所での保管は避けましょう。
自宅の環境で磁気があるのは、電子レンジやパソコン、テレビなどです。家電製品であれば、磁気があると思っていても良いでしょう。料理をしながら、ロレックスの時計をする人は少数派かと思いますが、電子レンジという強力な磁気を発する場所に置いてはなりません。
ロレックスなどの機械時計は定期的にオーバーホールすることが大切です。メンテナンスを受けることで、正確に時を刻むことができるのです。着用する頻度が少ないとしても、オーバーホールは欠かせないものですので、忘れないようにメンテナンスを受けましょう。
オーバーホールを受けるタイミングですが、推奨されているのは3年から5年に1回のオーバーホールです。使用頻度や使用環境によって異なりますが、おおよその目安となりますので、覚えておきましょう。
オーバーホールでは、ムーブメントを分解洗浄したり、パーツを外していき、破損している部品がないかを確認し、必要であれば交換します。不具合がある状態で時計を使い続けると、他の部品にまで負荷をかけて、より深刻な故障の原因になりかねません。手遅れになってしまう前に、定期的にメンテナンスすることは大切なのです。
ロレックスのターノグラフは、販売期間が短いこともあり、希少価値が高いモデルです。スポーティでありながらも、ラグジュアリーさもあるデザインなことが特徴的。さらに日本限定モデルという、ロレックスの中でも珍しい仕様が存在するモデルでもあります。また、発売が終了後に価値が高まったモデルもあるので、ターノグラフの魅力が好きで使うのもありですし、資産として保有するのもありのモデルです。
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安さと信頼を両立。 ロレックス修理専門店を比較 【オーバーホール編】
ロレックスの種類ごとの魅力公式サイトに掲載されている費用目安をもとに、東京でより安いロレックスのオーバーホールが期待できる専門店を、主なモデル別にピックアップして比較しました。また、掲載各社は郵送依頼にも対応しています。※原則、純正部品を使用する店舗をピックアップしています。※税込・税抜については、各社にお問合せください。
オーバーホール 費用 |
専門店名 | |
---|---|---|
18,700円~ |
東京都台東区上野 5-25-1 イトウビル1F
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19,800円~ |
東京都中野区中野2-11-5 吉田ビル2階
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22,000円~ ※公式HPに税表記はありませんでした |
東京都墨田区緑4-11-3 デ・リード錦糸町501
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※東京にあるロレックスオーバーホール店で検索上位表示されるうち、公式サイトでオーバーホール費用および、純正部品を使用することを明らかにしている会社を厳選。モデルによって費用は変わりますので、詳しくは各店舗にお問合せください。(2021年3月22日時点)※税込・税抜については、各社にお問合せください。