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オーバーホールの作業内容や方法の全工程をお見せします。時計を組み立てるより、はるかに時間もかかり、細かい作業です。
蓋を開ける前に、外見の歪み、運針、操作性、防水など不具合が起きていそうな箇所を前もって確認する。
裏蓋を開閉する専用の工具を使い、傷がつかないように開けたあと、パッキンの摩耗がないかどうか確認する。
ケース、ガラス、ブレスなどムーブメント以外の外装を全て分解する。
オーバーホールで一番重要な工程。ムーブメントは小さな部品の集合体であり、その一つ一つを丁寧に分解していく。ここで、修理箇所の特定や必要であれば部品の交換の有無を決定する。
水や湿気により、錆びついた部品や汚れを一つ一つキレイに研磨する。場合によっては部品の交換も必要となる。
超音波振動によって、細かい隙間に入り込んだ埃や、長年蓄積された垢などの外装の汚れを洗浄する。このときベルトのコマは分解しない。
外部洗浄と同じく超音波振動によって洗浄する。頑固な汚れなどは慎重に手洗いする。
洗浄によってキレイになった部品を組み立てる。注油量や注入箇所を間違えると時計の精度が不安定になるため、注意して注油する。
測定器を使用し、時間の遅れや進みがないよう精度を調整する。
外装部品と取り外した針や文字盤をケースに戻す。もっとも目に触れる部分のため、埃が入らないようにするなど、細心の注意が必要となる。
長針、短針、秒針が正確に回るか、日付けの変更が可能かチェック。クロノグラフタイプの小さい針も検査する。
防水対応の時計であれば、防水性の検査が必要となる。時計を水没させて圧力をかける機械で加圧していく。その後、凝結試験を行い浸水がないことを確認する。
アンティークタイプや外装にひどい劣化が見られる場合、防水テストは行わない。
4~5日かけてファイナルテスト機で時計を回転させる。時間が正確に刻まれているか、自動巻き時計のゼンマイが巻き上げられているか検査する。
ケースとブレスを繋ぎ合わせ、カレンダー・時刻など、機能の最終確認をする。
プロの職人技によって仕上げられた腕時計は、本来の動きを取り戻し、依頼主の元へと返却されます。このような工程を全て完了するまでに、およそ2週間から1ヵ月かかります。
ランニングテストで検査に引っかかったり、メーカーに部品の発注を頼む場合は、多少納期までの期間が延びることも。不具合が見つかった場合は、プロに託してみるのが解決の近道になるでしょう。
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腕時計のオーバーホール基本情報公式サイトに掲載されている費用目安をもとに、東京でより安いロレックスのオーバーホールが期待できる専門店を、主なモデル別にピックアップして比較しました。また、掲載各社は郵送依頼にも対応しています。※原則、純正部品を使用する店舗をピックアップしています。※税込・税抜については、各社にお問合せください。
オーバーホール 費用 |
専門店名 | |
---|---|---|
18,700円~ |
東京都台東区上野 5-25-1 イトウビル1F
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19,800円~ |
東京都中野区中野2-11-5 吉田ビル2階
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22,000円~ ※公式HPに税表記はありませんでした |
東京都墨田区緑4-11-3 デ・リード錦糸町501
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※東京にあるロレックスオーバーホール店で検索上位表示されるうち、公式サイトでオーバーホール費用および、純正部品を使用することを明らかにしている会社を厳選。モデルによって費用は変わりますので、詳しくは各店舗にお問合せください。(2021年3月22日時点)※税込・税抜については、各社にお問合せください。