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ロレックスの王道的モデルのひとつ「デイトジャスト」。このモデルは何といってもロレックスの3大発明のすべてが集約されていることが特徴です。ロレックスのスタンダードモデルを体現するデイトジャストの特徴や魅力をたっぷりとご紹介します。
デイトジャストは1945年、ロレックス社の40周年パーティーで初めてお披露目されました。自動巻の腕時計では初の日付切り替え機能を搭載モデルです。ロレックスらしさが詰め込まれているため、ロレックスの時計の中でも所有者が多い時計だという呼び声もあるほど。ここではデイトジャストの魅力について迫っていきます。
1945年に誕生したデイトジャストは「防水性」「自動巻」「日付表示機能(ディスク式)」を併せ持った時計。この機能により、雨や汗も気にせず、ゼンマイの巻き上げを毎日しなくてもよく、腕時計を見ただけで日付が分かるという、まさに現代の時計に必要な実用性を兼ね備えているわけです。
特に、時計が午前0時に日付が切り替わるデイトジャスト機構は、誕生当初は針式が一般的だったため、視認性の高いディスク式ということで画期的なものでした。
誕生から70年以上、マイナーチェンジを繰り返しながらも王道のデザインは変わらず、現在も製造されているロングセラーモデルとなっています。
デイジャストがここまでロングセラーになっている理由のひとつは、その普遍的なデザインにあります。ロレックスは常に実用性の高い時計を追求してきました。その追求したもののひとつが「金属製のブレスレット」です。革バンドだと、雨や汗で劣化するため、防水性の高さをポイントとするロレックスにとっては、雨や汗に強い金属製のブレスレットという発想は必然的とも言えるでしょう。
また、デイトジャストには金属ブレスの中でもエレガントさが際立つ、ジュビリーブレスを採用しています。これにより、実用性が高く。上品さも持ち合わせているデザインとなり、多くの人に受け入れられてきたのです。デイトジャストは現在まで基本的なデザインは変えていません。だから憧れの象徴として、70年以上にわたり愛され続けてきたのでしょう。
デイトジャストの正式名称は「オイスター・パーペチュアル・デイトジャスト」です。1955年にデイトジャストの機能を搭載したことで、ロレックスの3大発明である「自動巻(パーペチュアル機構)」、「オイスターケース」そして「デイトジャスト機能」がすべて集約されたロレックスの代名詞的モデルとなりました。今でだからこそ当たり前の機能ですが、これらの機能を普及させたのは、がロレックスであり、そのアイコンがこのデイトジャストなのです。
基本のデザインを変えずに数多くのバリエーションが作られたデイトジャスト。そういった背景もあり、ロレックスの中でも着用率が高いモデルとなりました。
デイトジャストのケースサイズは基本36mmから変わりません。しかし、発売から時をかさねる間にレディースモデル、ボーイズモデルが登場しています。近年では41mmの大きめのケースも登場しました。
また、ファーストモデルがゴールド素材だったこともあり、デザインのどこかしらにゴールドが使用されるのが特徴的ですが、それと同時にステンレス素材のモデルや、文字盤、ベゼル、ブレスレットなどで様々なバリエーションが製造されています。特筆すべきは文字盤のバリエーションの豊富さです。色の違いだけでなく、ツートンカラーやグラデーション、彫り込み、天然石、シェルを使用したものなど様々。デイトジャストとしての基本のデザインは変わらずに、無数という言えるほどのバリエーションを用意しているのが、デイトジャストの特徴であり魅力のひとつなのです。
先ほど少し触れましたが、デイトジャストにはメンズサイズだけではなく、レディースサイズ、ボーイズサイズがあります。そのため、ペアウォッチとしても世界中で愛されているのが特徴です。
ロレックスの時計の中で人気といえばスポーツ系ですが、サイズ展開やバリエーションの豊富さから世界中で愛されており、所有率が高いのはデイジャストと言われています。どんなシーンでも使いやすいスタンダードなデザインなのが、所有率の高さに起因していると言えるでしょう。その人気の高さからロレックスの中でも知名度は1,2を争うモデルとなっています。
デイトジャストは基本のデザインをほぼ変えることなく、70年以上の間マイナーチェンジを繰り返してきました。そのため、変遷で大きな変化を感じることが少ないとも言えますが、機能と実用性は着実に進化を続けています。
1945年、ロレックスの40周年記念パーティーで発表されたファーストデイトジャスト。ロレックスの創業者であるハンス・ウイルスドルフが人生を捧げて開発したモデルで、ロレックスの創業からの40年で行ってきたことが全て詰まっています。
ロレックスの3大発明のうちの2つである、牡蠣の殻のように硬く閉じたオイスターケースに、自動巻きのムーブメントを採用。そして、当時画期的だった日付機能を搭載しています。
Ref.6204が市場にあまり流通しなかったため、このRef.6075がファーストモデルだという人おり、デイトジャストの原点とも言われるモデルです。
ロレックスの3大発明のひとつであるデイジャスト機構を発明。今では一般的な機能ですが、深夜の0時なると自動的に日付が切り替わるというものです。
カウンター式日付表示機能を見やすくする為にアクリルの風防にサイクロップレンズというレンズをつけたモデルです。
ステンレスモデル製のモデルがラインナップに登場したモデル。このモデルから現行にも継承されるフルーテッドベゼル、ジュビリーブレス、バーインデックスというデイトジャストの普遍の基本デザインが確立しました。
カレンダーのクイックチェンジ機能が搭載されたことで飛躍的に操作性が向上に成功したモデルです。
デイトジャストにクオーツモデルが登場。また1980年以降のクオーツモデルにはクロノメーター認定を受けているので性能の高さも折り紙付きです。
風防にサファイヤクリスタルが採用され強度を向上。加えて、傷がつきにくなっただけでなく、気密性もアップしています。
ロレックスの時計の相場は2019年まで年々上がりつづけてきましたが、2019年の春から初夏ごろに下落し始めました。とは言え下落しているのはそのほとんどがスポーツロレックス。また、下落しているとは言え、現在、それは急上昇前の状態に戻った状態でもあります。また、2019年までの相場の上昇は、ロレックスが持つ資産価値が世間に広まったことによる急激な相場上昇だったという見方が強いですが、要因ははっきりと分かっていないようです。
そんな中でも相場がとても安定しているのがデイトジャスト。定価を大幅に超えるような上昇は見せませんが、じわりじわりと価値が上昇しています。デイトジャストはバリエーションが豊富なため、以前から物によっては定価超えるものもありました。しかし、最近では相場価格がそこまで高くなかったモデルの相場も上がってきています。このことからも、現状デイトジャストは他のモデルの相場や情勢、様々な要因に左右されづらいモデルであることがわかります。
ロレックス正規店でもスポーツロレックスが並んでいるのを多くは見かけませんが、デイトジャストはほとんどの場合で確認できます。また、海外の時計好きに人に「ロレックスと言えば?」と質問すればデイトジャストと答える人が圧倒的に多い傾向にもあるようです。10年、20、30年と、長い間ずっと高い人気を持ち続けるのは、普遍的でシンプルなデイトジャストのような時計かもしれません。
ちなみにですが、デイジャストの狙い目はゴールドが使われたコンビモデル。金相場が上昇し続けていることから、金としても価値も考えて、資産価値を見いだすならばデイトジャストのゴールドのコンビがおすすめです。
変遷にもありますが、1977年にロレックスは初めて独自にクオーツキャリバーを開発し、オイスタークオーツが誕生しました。しかし、この自社製クオーツムーブメントを搭載したRef 17000は当時成功したとは言えませんでした。しかし、それ故に近年になって価値は急激に上がり、高値で取引がされるようになりました。
このモデルは1999年ごろから4年間ほど製造されていたデイジャスト。18金のホワイトゴールドのコンビモデルです。レディースサイズなのでケースサイズは26mm。特にバリエーション豊かなダイアルを採用した、デイジャストのレディースモデルの中でもかなり個性的なモデルです。ROLEXの文字が無数に彫られたシルバーコンピューターの文字盤と、10つのダイヤモンドが角度によって違う輝きを魅せてくれます。ゴールドが目立ち過ぎないように、シルバー色の程よい落ち着きがゴージャスさを制してくれるのでいろいろなシーンで使えるモデルです。
Ref.116234はダイヤルがツートンカラーになっているタイプが数多く製造されました。シルバーグレーのツートンや、ブラックシルバー、ブラックネイビーのツートンなど。時計自体が非常にシンプルですが、しっかり個性を主張してくれます。他の人と差をつけたい人にピッタリのモデルと言えるでしょう。
個性的なレディースモデルとして誕生したRef.178344。デイトジャストのベゼルと言えば縦縞を意味するフルーテッドベゼルが一般的です。発売当時はこのギザギザな形状はロレックスのアイコンでもありました。しかし、このRef.178344では、ギザギザを無くしたベゼルに無数のダイヤモンドが埋め込んだ挑戦的なものです。ダイヤルにはパープルが使われており、深みのある艶やかな印象を与えます。そして、6時の位置にもダイヤモンドがあしらわれており、美しく輝いています。レディースサイズにしてはケースサイズは少し大きめの31mmですが、重厚感があり、かつエレガントで個性的な逸品です。
デイトジャストだけに限らずロレックス、そして高級腕時計全般に言える注意すべきポイントをお話しします。
ロレックス所有者には、普段使いをする人と装着せずに保管している人がいます。後者は資産として複数本持っている人に多く当てまるでしょう。しかし、使わないからって劣化しないわけではありません。ロレックスなどの高級腕時計は毎日使用することを前提として設計されています。したがって多少手荒に使っても寿命が極端に短くなることはありません。
しかし、使用しない状態だと、内部の油が凝固やリューズの不具合、パワーリザーブの短縮を引き起こしてしまう可能性があります。ただ大切に保管させるだけではなく、少なくても1ヶ月に1回程度はゼンマイを巻ききり、24時間以上動いた状態にすることで、機構全体へ油が回るようにさせましょう。
また、全く使わないという人には、ワインダーの使用をおすすめします。ワインダーは、ただの保存ボックスではなく、自動でスイングや回転をしローターに振動を与えてくれます。極力触れずに保存しておきたい方は、一度チェックしてみてください。
磁気はロレックスには大敵です。磁気が歯車の動きを狂わせてしまうためです。一度磁気が入ってしまうと、修理業者に磁気抜きの依頼が必要になります。磁力が発生するのは電子レンジなどの家電製品。磁気が影響を与える範囲は広くないので、横に置かなければ問題ありません。また、「パソコンやスマホはどうなの?」と思われるかもしれませんが、これらは日常使いでは問題ないようです。日常使いだけでなく、大切に保存しておきたいという方も、磁気の影響を受けにくい場所に保管するようにしましょう。
ここまでデイトジャストの特徴や魅力についてみてきましたが、ロレックスを体現しているモデルだと分かりました。スポーツロレックスが注目されがちな日本ですが、世界的に見ても人気があるモデルでした。その普遍的な存在感で、今後も人気は続くでしょう。資産価値としても、これからに注目したいところです。もちろん、その価値を保ち続けるには定期的なメンテナンスが必要不可欠。定期的に信頼のおける市専門業者でオーバーホールをしてもらいましょう。
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オーバーホール 費用 |
専門店名 | |
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18,700円~ |
東京都台東区上野 5-25-1 イトウビル1F
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19,800円~ |
東京都中野区中野2-11-5 吉田ビル2階
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22,000円~ ※公式HPに税表記はありませんでした |
東京都墨田区緑4-11-3 デ・リード錦糸町501
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※東京にあるロレックスオーバーホール店で検索上位表示されるうち、公式サイトでオーバーホール費用および、純正部品を使用することを明らかにしている会社を厳選。モデルによって費用は変わりますので、詳しくは各店舗にお問合せください。(2021年3月22日時点)※税込・税抜については、各社にお問合せください。