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オイスターパーペチュアルの魅力

ロレックスの数あるコレクションの中でも、機能や飾りが少なく、リーズナブルな価格帯で入手できるオイスターパーペチュアル。しかしその魅力が低いわけではなく、時計の歴史にその名を刻む名モデルです。どのような魅力があるのかを詳しく解説します。

オイスターパーペチュアルの特徴

まずは「オイスターパーペチュアル」コレクションの基本的な特徴と、その魅力を紹介します。

防水性と耐蝕性に優れたオイスターケース

オイスターパーペチュアルの特徴は、「オイスターケース」による高い防水性能と、耐蝕性です。水深100mの防水性能が保証されています。オイスターケースには「オイスタースチール」と呼ばれる904Lスチール合金を採用。「スーパーステンレススチール」とも呼ばれる合金で、高度な耐蝕性があり、航空宇宙、化学産業などでも使用されています。

オイスターケースは、このオイスタースチールの塊から削り出された一体型のパーツに、裏蓋が厳重にねじ込まれることで、高い密閉性を持っていることが特徴です。さらに「トゥインロック・システム」と呼ばれる構造も気密性に貢献しています。これはリューズをケース本体にねじ込むことで、2重の密閉ができる構造です。

ねじ込み式のリューズは、今ではさまざまなブランドのダイバーウォッチなどに見られるシステムですが、ロレックスが特許を取得しています。防水時計の先駆的な存在である「オイスターケース」が使われているのは、時計としての大きな魅力です。

自動巻き腕時計の原点「パーペチュアル」

1931年、ロレックスは「パーペチュアル」と呼ばれる全回転するローターによる自動巻き機構を発明し、特許を取得しました。この「パーペチュアル」の誕生によって生まれたのが「オイスターパーペチュアル」です。

「自動巻き機構」とは、手動でゼンマイを巻き上げなくても、振動などによって自動的にゼンマイが巻き上げられるシステムです。これは既に、ブレゲが懐中時計で実用化していました。

しかし、「両方向に全回転するローター」による自動巻き上げという点で「パーペチュアル」は新しい機構であり、その後の時計業界に大きな影響を与えています。今では多くの時計に採用されている自動巻き機構の原点として誕生した「オイスターパーペチュアル」は、時計業界の歴史において名高いモデルの一つなのです。

オイスターパーペチュアルの魅力とは

なぜオイスターパーペチュアルは時計ファンに長く愛されているのでしょうか。その魅力として4つのポイントを紹介します。

1.比較的リーズナブルな価格帯

オイスターパーペチュアルは新品でも40~50万円代で購入できるという、高級時計の中ではリーズナブルな価格帯が魅力です。中古品も価格が高騰しにくく、30万円台で買える時計が多く出回っていて、入手しやすいといえます。

それは自分が時計を手放す際に、価格が上がる可能性が低いというデメリットでもありますが、購入するためのハードルが低いという点ではメリットです。価格帯が低くても、その分「質が低い」ということはなく、他の高級モデルと同じ高性能ムーヴメントを搭載しています。

オイスターパーペチュアルは、そのコストパフォーマンスという点で優れたモデルです。

2.ロレックスの歴史と魅力が味わえる

オイスターパーペチュアルはロレックスの中でも、歴史が古い時計です。オイスターパーペチュアルは、高級ライン「デイトジャスト」と比較されて、「デイトジャストの廉価モデル」のようなイメージを持たれることがありますが、実際にはデイトジャストよりも歴史が古いコレクションです。

オイスターパーペチュアルの誕生は1933年。その後、オイスターパーペチュアルをベースとして、デイトジャストやエクスプローラー、ミルガウス、サブマリーナーなどのコレクションが開発されていきました。

それだけでなく、オイスターパーペチュアルが現在の自動巻き時計のベースとして位置づけられていることは前述のとおりです。オイスターパーペチュアルは、決して廉価モデルなどではなく、自動巻き時計の先駆者としてのロレックスの魅力を味わえる重要なモデルだといえます。

3.シンプルなデザインによる普遍性

オイスターパーペチュアルは、そのシンプルなデザイン性も魅力です。一目でオイスター パーペチュアルと分かるスタイルで、余計な飾りや機能が無く、ダイヤルやアワーマークもシンプルに作られています。

シンプルでありながら魅力的なオイスターパーペチュアルは、飽きのこない「普遍性」を備えたコレクションなのです。

4.バリエーションの豊富さ

オイスターパーペチュアルは、ダイヤルのカラーや直径サイズ、アワーマークのデザインなどのバリエーションが豊富であることも魅力です。ロレックスのように人気が高いブランドの時計は、他の人と被ってしまう可能性が高くなります。オイスターパーペチュアルのように手を出しやすい価格帯のコレクションではなおさらです。

とはいえオイスターパーペチュアルはバリエーションが豊富で、自分の個性を出しやすく、重複を避けることができます。

過去モデルの中には、アワーマークにダイヤモンドを配したものや、コンビネーションカラーなど個性的なモデルもあり、他の人とは違った自分らしい一本を見つけることができます。

オイスターパーペチュアルの歴史

1926年「オイスターケース」の特許取得

オイスターパーペチュアルに使用されている「オイスターケース」が開発され、スイスで特許を取得したのがこの年。元々はオイスター・ウォッチカンパニーが開発した防水ケースをベースとして、ねじ込み式のリューズと裏蓋を組み合わせることで、「オイスターケース」として完成させたとされています。

オイスターケースを使用したロレックスの時計「オイスター」が発売されたこの年は、世界初の防水腕時計が誕生した瞬間でもありました。

1927年 オイスターが海峡を横断

この年、イギリスの女性スイマー「メルセデス・グライツ」が、イギリス海峡を泳いで横断するという偉業を達成。このときにメルセデス・グライツが着用していた防水時計が、ロレックスのオイスターです。

泳ぐのにかかった時間は10時間を超えましたが、オイスターは故障することなく正常に動作し続けていたそうです。オイスターケースが、その防水性能を世間に知らしめた瞬間として、時計ファンの間で語り継がれる逸話となっています。

1931年 「パーペチュアル」の誕生

全方向に回転するローターによる自動巻き機構「パーペチュアル」を開発。これはロレックスの三大発明の一つとも呼ばれます。こうして、オイスターパーペチュアルに必要な「オイスターケース」「パーペチュアル」という2つの要素が揃ったのです。

1933年 「オイスターパーペチュアル」発表

この年に、「オイスターケース」と「パーペチュアル」を組み合わせたモデル、オイスターパーペチュアルが誕生しました。「パーペチュアル」の特許を取得したのもこの年です。

発売初期のオイスターパーペチュアルは、裏蓋が膨らんだ形状をしていたので、それを泡に例えて「バブルバック」というニックネームで呼ばれました。この形状は、後に改良が施され、裏蓋の膨らみを少なくした「セミバブル」と呼ばれるモデルが登場し、現行のフラットな形状に至ります。

1953年 エベレスト登頂に同行

1953年は、人類がエベレスト登頂に初めて成功した年として知られています。成功したのは、ジョン・ハント卿が率いる登山チームで、エドモント・ヒラリー卿とテンジン・ノルゲイが登頂に成功したことは有名です。

ジョン・ハント卿の登山チームは、オイスターパーペチュアルを持って登山に挑みました。この出来事をきっかけとして、「オイスター パーペチュアル エクスプローラー」が誕生。

ダイバーズウォッチ「サブマリーナー」もこの年に発表し、ロレックスは、登山や潜水、科学調査など、過酷な環境下での使用に耐える時計を生み出すブランドとしての地位を、確かなものとしていきます。

オイスターパーペチュアルのバリエーション

オイスターパーペチュアルは、主に4つの部分のデザインについて、いくつかの選択肢があり、それらの組み合わせによって豊富なバリエーションが生まれます。どのようなデザインがあるのか見ていきましょう。

基本となる3種類のアワーマーカー

オイスターパーペチュアルのアワーマーカーは、12時の方向にロレックスのクラウンを配し、その他の方向には「クラシックアワーマーカー」と呼ばれる長方形のデザインだけを使用した、シンプルなモデルが多いのが特徴です。

そのデザインをベースとして、3時・6時・9時の方向をアラビア数字に変更したモデルもあります。12時のクラウン以外を全てローマ数字に変更したデザインも選択可能です。現行モデルでは、この3種類のアワーマーカーから選ぶのが基本的です。

豊富なサイズ展開

オイスターパーペチュアルは、サイズのラインナップが豊富にあります。現行モデルでは、直径26、31、34、36、39mmの5種類。自分の腕の太さや好みに合わせて、ちょうどよいサイズを選べます。

多彩なダイヤルカラー

オイスターパーペチュアルのダイヤルカラーには、多くのバリエーションがあります。

ブラックやホワイトのスタンダードなカラーだけでなく、ブルー・レッドグレープ・ホワイトグレープ・オリーブグリーンなど、高級感のあるさまざまなカラーが揃っています。

その色はラッカーによるものではなく、電気メッキ技術によって、さまざまな金属を層にすることによって生まれるもの。ダイヤル表面の仕上げ方法は、基本的に「サンレイ仕上げ」です。

サンレイ仕上げとは、太陽光(サンレイ)のように中心から外側に向かって細かい溝が入っているタイプで、光が当たることで放射状に美しく輝きます。その美しい輝きによりオイスターパーペチュアルを引き立ててくれるのです。

オイスターパーペチュアルを長く使うために注意するポイント

放置した場合はリューズで巻き上げる

自動巻きの腕時計は、毎日使用し続けることでゼンマイが自動的に巻き上げられます。そのため、数日間放置すると、ゼンマイが緩んで止まってしまいます。

その場合は、リューズを使ってゼンマイを巻き上げる操作をして、時計を合わせてから使用しましょう。時計に振動を加えることでも巻き上げられますが、無理な振動を加えると故障の原因になるうえに、巻き上げる効率が悪く、すぐにまた止まってしまいます。そのため、長く愛用するためにも、止まった場合は必ずリューズを使って巻き上げるようにしましょう。

リューズをしっかりねじ込む

自動巻き時計であるオイスターパーペチュアルは基本的に、リューズを使ってゼンマイを巻く必要がありません。しかし、数日間使用しなかった場合や、日付機能があるモデルなどは、リューズを使った操作が必要になることがあります。

オイスターパーペチュアルのリューズは、「ねじ込み式」なので、まずリューズのねじ込みを緩めてから操作をします。ねじ込みが緩んだままになっていると、防水機能がしっかりと働かず、浸水してしまう恐れがあるので注意が必要です。

また、オイスターパーペチュアルの防水性を十分に発揮させるためにも、リューズを操作したあとは、必ずねじ込むことを忘れないようにしましょう。

定期的なオーバーホールを依頼する

オイスターパーペチュアルの高い性能を維持するためには、定期的にオーバーホールをすることが大切です。

オイスターパーペチュアルは、その防水性能を高めるためにゴムパッキンが使用されていますが、それは長期間使用することで劣化します。また、内部に使用されている潤滑油についても、オーバーホールをせずに使用し続けると油切れを起こし、故障の原因になります。

3年~5年周期を目安に、定期的なオーバーホールを実施することで、その価値と性能を維持しましょう。

まとめ

オイスターパーペチュアルは、防水時計の歴史上重要な「オイスターケース」と、現代の自動巻き時計のベースとなった「パーペチュアル」を組み合わせたモデルとして、時計の歴史的に見ても重要な意味を持っています。

さまざまな歴史的な冒険の瞬間に居合わせたという逸話もあり、過酷な世界でも正確に時を刻む時計としての魅力が高いコレクションです。それほどの魅力があるにもかかわらずリーズナブルな価格帯で、中古品の価格も安定しており、入手しやすいのも魅力です。

日常でのケアを怠らないようにしながら、定期的なオーバーホールを実施して、長く愛用していきましょう。